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アスト Asuto Radis 主人公の少年。グラード地方南部の、オーミ村出身。 何事も長続きしない性格で、嫌なことがあるとすぐに隠れ場の丘へ逃げ込んで時間を潰す癖がある。 そのおかげで見習いを三回も首になるなど、煮え切らない日々を送っていた。 黄泉返しの祭りで行われる人形櫓の戦い≠ナの働きを評価されて自警団へ誘われるが、その直後に超巨大規模の《界瘴》が発生したことで彼の運命が激動を始める。 妹や友人たちを無事に逃がすべく駆け回った彼自身も、やがて界瘴に引きずり込まれてしまうことになるが―― ルシェル Luciel Fraubell もう一人の主人公。ヴェルトリア帝国の首都ヴェルハイム出身。 聖女ルシエラの血統を受け継ぐ《剣の斎女》であり、三女神の剣と呼ばれている神剣ヴェスティールを操れる唯一の少女。 幼い頃に両親と死別しており、祖父母によって育てられた。 斎女の塔から外に出ることを禁じられていたが、塔にいたずらで忍び込んできたセフィナ皇女と知り合い、彼女に気に入られたことがきっかけで皇女付きの侍女となる。 斎女としての厳しい鍛錬の日々に耐えてきたため、剣や槍や弓といった武具は一通り扱うことができるようだ。 アヤノ Ayano 出生地不明。 不思議な刀《サクラメ(桜女)》をアストに授けてくれた和服姿の少女。 刀に自らの存在を固着させることで永い年月を過ごしてきたらしい。 《刃紋》という力を使って、怨念≠竍縁≠ニいった実体を持たない形而上の概念や存在も斬ることができる。 自身の身体を刃紋によって実体化させることも可能だが、そのためにはサクラメの所有者であるアストの力を消費する必要があるため、彼の限界を超えて暴れまわることはできない。 ほとんどの記憶が消失しているらしいが、自分の名前を綾∞乃≠ニ書くことは憶えていた。 マリーシア Malicia 帝国北部の都市パレナ出身。 エリウスとともに旅をしている魔女。 魔女のような風貌が示すとおり、咒紋使いとしての力を持っている。 本人曰く「魔力焼け」のせいで、元々は黒い髪と瞳をしていたが、今はやや紫がかった色に変わってしまったようだ。 わがままで短気な性格のため、いつもエリウスに当り散らしてばかりいる。ちなみに趣味は漬物作りらしい。 エリウス Elius ヴェルトリアとロゼウスの国境を跨(また)ぐ山岳地帯にある、枉人(まがびと)の隠れ庄出身。 マリーシアと旅をしている《犬使い》の少年。 ジェドという、姿を自在に変えられる黒犬のような生命体を飼っている。 マリーシアほどではないが咒紋を扱うことが可能で、ジェドの身体に咒紋を入力することで愛犬の能力を強化することができる。 本人が「もやしっ子」と自己申告しているとおり、体力には余り自身がないようだ。 セフィナ Sefina Laula Lanceburg ヴェルトリア帝国の首都ヴェルハイム出身。 ルシェルが侍女として仕えるヴェルトリアの皇女。 心優しい少女だが、実現できそうもないことばかり考える夢想家な一面もある。 剣の間に仕掛けられていた転送の咒紋でルシェルと共に虚空へ放り出されるが、銀髪の魔女の妨害によって主従は別々の方角へ飛ばされてしまった。 |